NPO法人はぁとぴあ21が行う「子ども・若者が抱える困難」支援のかたち
目的:社会生活を営む上で困難を有する子ども若者たちとその家族に対して適切な支援を行う。
子どもが抱える困難支援(はぁとぴあ学園)
若者が抱える困難支援
対象 | 6~18歳(小、中、高校生)の発達障害を持つ子ども |
---|---|
利用日 | 月曜日〜土曜日、長期休業日 |
休業日 | 日曜日、祝日、お盆、年末年始 |
場所 | 支援センター「フレンズ」 支援センター「アリス」 インクルーシブセンター「エール」 |
電話番号 | フレンズ:0766-75-3885 アリス :0766-50-8477 エール :0766-53-5288 |
各規定 | 身体拘束の適正化のための指針 苦情解決 安全運転管理規定 非常災害対策について 感染対策マニュアル 防犯対策マニュアル 事故発生時・緊急対応マニュアル |
利用についての お問い合わせ |
市社会福祉課障害福祉係 0766-51-6626 |
評価について |
|
不登校ひきこもりへの理解と支援のあり方」をテーマに専門家を講師に迎えて講演会を開き、地域支援者や一般市民の方々にその現状を理解していただくことを目的とする。
本校HP | https://www.sakura-kokusai.ed.jp/ |
---|---|
インフォメーション | ご案内年間スケジュール(予定)夏季見学会令和7年募集要項学校要覧新校舎マップ |
進学先 | 同志社女子大、金沢星稜大、新潟医療福祉大、京都医療科学大、大東文化大、富山短期大 富山ビジネス情報専門学校、青池学園富山リハビリテーション福祉大学校、職藝学園、国際トータルファッション専門学校 等 |
利用日 | 月〜金コース |
---|---|
利用時間 | 午前9時~午後3時 |
利用料金 | 午前9時~午後3時 → 1500円 ※初回はお試し無料です。 月末、1ヶ月まとめてお支払い頂きます。 フリースクール等通所児童生徒支援事業が利用できます。 |
対象 | 小学校1年生〜中学校3年生 |
場所 | 〒939-0232 射水市大門67 大門総合会館2F |
お問い合わせ | 090-5495-7681 |
ガイドライン | フリースクールガイドライン |
参考資料 | よりそいマップ(富山県不登校を考えるネットワーク作成) |
開催日 | 詳細につきましては、お問い合わせください |
---|---|
会費 | 500円(ケーキ、コーヒー付き) |
お問い合わせ | 090-5495-7681 |
広報誌「フレンズNEWS」「アリスNEWS」を発行。
「中高生のための哲学入門-「大人」になる君へ」 小川仁志著ミネルヴァ書店 2022年3月30日初版発行
高校時代がすっぽりと抜け落ちたまま、50過ぎまで生きてきた私にとって、この本との出会いは必然でした!出会うべくして出会いました!
小中高と知識を詰め込むこと・点数を取ることが大事と疑いもせず、哲学する(考える)ことなく、世の中が敷いたレールを全力で、走っていたように思う。自分が壊れるほどに...
あの頃に哲学していたらと...と思うが、自分が思えば、どこからだって、いつだって、何度だってスタートできる!
まずは「生きる」とはなにか、哲学するところから、はじめてみようと思う!
-哲学とは?-
①物事を疑い、②様々な視点で捉え直して、③再構築し、④それを言語化する。
例えば「ペン」
→ある小学生たちは、それを単に「文字を書く道具」から、「心を形にするもの」と、捉え直した。
「親」とはなにか?
「こども」とはなにか?
視点を変えることで、問題が解決することがあるかもしれません!
一緒にみんなで哲学して(考えて)みませんか?
K.Y
「ネガティヴ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える能力」 帚木蓬生著朝日選書 2017年4月25日初版
この本は、ひきこもり理解の研修会の折、講師の方に紹介された。まさに、複雑化・多様化している相談に対して、答えを出すことが重要ではなく、共感することによって前進していくが大切だと思う。
その手立ては、物事の処理能力によるものではなく、論理を離れた、どのようにも決められない、宙ぶらりんの状態を回避せず耐えぬく能力であり、それがネガティヴ・ケイパビリティだと言っている。
毎日の生活で、理屈ではなく、不思議な出会いとか、発想・アイデアが浮かんでくることがあるが、どういう状況でそうなるのかのヒントが紹介されていると思う。
問題設定が可能で解答がすぐに出るような事柄は、ほんの一部で、大部分はわけがわからないまま、興味や尊敬の念を抱いて生涯かけて何かをつかみ取るもの。
現代の教育は、到達目標という欲望があるために、時間に追われながら詰め込み記憶を奨励し、ネガティヴ・ケイパビリティが育つべくもない、と紹介されていることに同感する。
M.T
カーくんと森のなかまたち 絵・夢ら丘実果 文・吉沢誠ワイズ・アウル 2007年9月10日初版
カー君と森の仲間たち コロナ感染で療養していた時出会った絵本。心身共に晴れない時間を過ごしていると、生きている意味についてついつい考えてしまう。
カー君の森の中で何にも役に立っていないと孤独になる、存在している意味はないのではないかと喪失感を抱いている。そこに森の仲間たちが、あなたには誰も持たない素晴らしいところがあると励ましてくれる。
現在は孤立感を抱いて生きている人々が多くいる。しかし彼らを受け入れる仲間たちがいない。特に生きづらさを抱える子どもたちの周辺は厳しい環境だ。最近いじめ自殺が増加している。いじめや仲間はずれで悩む。
しかし学校も家庭、社会は十分に対応できない。本当は彼らを受け入れるベクトルが働かなければならないが、彼らを責めるベクトルに向いている状況である。自己責任、世間体、上から目線、自己正当化などが邪魔をして本質的な見つめ方、眼差しを感じることができない。
M.T
中学生までに読んでおきたい哲学7 人間をみがく 松田哲夫編あすなろ書房 2012年8月10日初版
転載されている吉田満「転機」に、転機とは目に見える出来事ではなくて、目に見えない何か、出来事と自分とのぶつかり合い、自分にだけ分かるような深い衝動こそが、本当の転機となることを強調したい。
なぜなら、人生の転機というのは、単なる表面の事件ではなくて、それまで自分が閉じこもっていたカラを破って、自分の中に新しい可能性を見つけ出すことにほかならないからである。未知の方向に自分を突き進めてゆく推進力は、出来事の中からは生まれてこない。
その事件をのりこえようとする姿勢の中にこそ、かくされているはずである。と記されている。
M.T
ローマ人の物語 ローマは一日して成らず 塩野七生著新潮文庫
今から約2千年前、ローマと呼ばれる大帝国がありました。その国は、最初は小さな一都市国家として誕生し、500年の長い歳月をかけて少しずつ成長し、やがて現在のEUよりも広大な領域を治める大帝国となった。それを大英帝国やモンゴル帝国などとは比べものにならない程の長きに渡って維持することにも成功したのです。
欧米人たちは何かと祖先のこの偉業を、自分たちの国で再現できないかと試行錯誤し、試み失敗した。スペイン帝国、大英帝国、ナポレオン帝国、ドイツ帝国…いずれもごく短期間で崩壊。なぜ、ローマ人だけが成し遂げることができたのか。そしてローマ人とはどのような民族だったのか。
知力ではギリシャ人に劣り、
体力ではケルト人やゲルマン人に劣り、
技術力ではエトルリア人に劣り、
経済力ではカルタゴ人に劣る、
と、ローマ人自らが認めていた。
そんな民族がどうして他の優れていたはずの民族を歴史の影に差し置いて繁栄することができたのか、ものの考え方や人としてのあり方など興味深く読み進めた。
また、ローマ史は「ローマの歴史には、人種の全てが詰まっている」と言われるほど、多様性(ダイバーシティ)を秘めています。例えば、政体一つとっても「王政」から始まり、「共和制」「元首制(議会制帝政?)」「絶対王政」と考え得るほぼ全ての政治形態を経験しています。その歴史の登場人物をとってみても、ローマ王国なのに、エルトリア人が王になったり、スペイン系ローマ人の皇帝や、アフリカ系ローマ人の皇帝、そして白人の皇帝(ローマ人は褐色の肌を持つ。古代では白人の方が未開人と呼ばれていた)なども誕生します。
さて、ローマといえば漫画「テルマエ・ロマエ」の影響で、日本人と同じ風呂好きであることは有名ですが、実は他にも共通点があります。それが宗教に対する考え方です。日本人は、クリスマスにはキリストを祝い、大みそかは寺を、正月には神社を詣でる、『いい加減』な宗教観を持つ民族ですが、ローマ人もまた『いい加減』な宗教観の持ち主であったのです。この寛容さこそが、彼らの繁栄を支えた要因の一つであったのでした。他にも語り尽くせない魅力が「ローマ人」にあります。
この本においては何より、著者 塩野七生先生の全ての登場人物たちに対する母性愛あふれる文章が魅力です。この人は善人で、この人は悪人で、と裁判官のようには極力振舞わず、「あなたも大変ね」と労うように描かれた登場人物たちには、自然と愛情が湧いてきます。物語としても面白く大変読みやすいので、ぜひ、手にとって読んでみて下さい。
R.T
不登校でも学べる 学校に行きたくないと言えたとき おおたとしまさ著集英社新書
不登校の急増に対して、文科省では「多様な学び学校」を提唱していて、その中核にこれまでのいわゆる「不登校特例校」を全国に多数設置していくとうたった。著者は教育ジャーナリストであり、本書で取り上げているのは、まさにその「不登校特例校」を含めた「多様な学び学校」である。他にも教育支援センター、フリースクール、通信制高校、不登校専門塾、ホームスクールなど、著者が全国で取材した学校、施設が挙げられている。
私が特に注目したのは、「不登校特例校」についての第4章である。
最初は神奈川県横浜市にある私立星槎中学高等学校など星槎グループの学校が二つ挙げられている。星槎グループの理念は「人を認める 人を排除しない 仲間をつくる」で、その実践として、生徒個々人に配慮した指導を重視している。私立の学校ならではの思い切った学校運営がなされている。次は岐阜県の揖斐川の近くで山間地にある私立の全寮制特例校、西濃学園中学校・高等学校。ここは理事長の北浦氏が私財をなげうって創設した学校である。不登校の子どもを支援するという北浦氏の情熱のもと、生活の不便はありながらも、教育実践が進められている。そして次は2021年4月に開校して世間から注目を集めた公立の「不登校特例校」、岐阜市立草潤中学校である。草潤中学校は「子どもたちの学びを守る」ことを主眼にして、子どもの自己決定の機会をできるだけ多く設けている。公立学校でもこれだけの取り組みが可能だと教えてくれる。
最後になるが、本書の冒頭には3人の不登校の子どもが登場する。一人はいじめのため、学校に行けなくなった子ども。一人は発達障害が疑われるが、確証はない、いわゆるグレーゾーンの子ども。一人は小学校の低学年から学校不適応が著しく、もしかしたらギフテッドかもしれない子ども。終章にこの3人がどうなったかが述べられている。
本書は単に多くの学校や施設を羅列しているのではない。著者が提唱していることは、学校以外にも学べる場所が多くあること、そして社会と学校の関係を見直していこうと呼びかけているところにある。
M.S